ナンバープレートの解説 - 小さくて大きな世界 -

 車には必ず取り付けられているナンバープレート。正式には、「自動車登録番号標」「車両番号標(軽自動車等)」「原動機付自転車番号標(原動機付自転車)」の3つの名称に分かれています。

ナンバープレートには、個々の車両を識別する役割がありますので、事故や犯罪等に遭遇した場合にはスムーズな対応に有用です。その為、日本に限らず殆どの国で取付けが義務付けされており、公道を走行する際にナンバープレートが取り付けられていない場合は違反になります。

 また、また車の税金等も全てこのナンバープレートに紐づけされています。

 最近では、地方版図柄入りナンバープレートがあったり、希望するナンバーを申し込めたりと、一昔前とはナンバープレート事情も変化してきました。普段当たり前の様に目にしているナンバープレートですが、知れば知る程奥が深く、あの小さなプレートの中には様々な情報がギュッと詰まっています。

今回はそんな小さくて大きなナンバープレートの世界を覗いてみたいと思います。

●ナンバープレートの見方「3ナンバーとか4ナンバーって?」

 ナンバープレートをイメージ図にしてみました。普段見慣れたナンバープレートの一例ですが、この一枚の中に様々な情報が盛り込まれています。

※イメージの為実際のサイズや位置とは異なります。

このナンバープレートを取り付けた車の持ち主は、大阪市内に住んでいて(もしくは車庫があって)、自家用として小型乗用自動車に乗っていて、一連指定番号が一般払い出し番号で希望番号取得者では無い、という事がわかります。

ではなぜこれらが解るのか個別に見てみたいと思います。

◇地名

 車を登録した運輸支局や自動車検査登録事務所を表しています(軽自動車も同様)。 都道府県の面積や車両台数によって、運輸支局や検査登録事務所の数は異なります。

例えば、北海道道は7箇所、東京では5箇所あります。ちなみに大阪では3箇所ですが、これにご当地ナンバーを含めると、地名の数はこれ以上になります。全国では133箇所あります。

 また字体(フォント)は地名によって様々で、個性がキラリと光る字体もあります。注意して見てみると面白い側面を持っているのもナンバープレートの特長です。

 地名は、好きなものを選べる訳ではなく、自動車の所有者の住所(所在地)を管轄する運輸支局や車検場の所在地名がナンバープレートの地名になります。上記の地名「なにわ」は大阪市内を管轄している事を表しています。

◇分類番号

 分類番号の上一桁目(先頭の数字)が自動車の大きさや種類を表しています。下二桁は一連指定番号が希望番号かそうでないかを表しています。

 一般払い出しの場合、下二桁が00~09が払い出されます。軽自動車の場合は80~82が払いだされます。一連指定番号(希望番号)の場合の下二桁は

1~3ナンバーは、10~98

4,5,8ナンバーは、10~79

   〃   の軽自動車は83~99

6,7ナンバー は、00~79

   〃   の軽自動車は83~99

自動車の種別分類番号
普通貨物自動車110~19 及び 100~199
乗合自動車220~29 及び 200~299
乗用自動車330~39 及び 300~399
小型貨物自動車440~49 及び 400~499
660~69 及び 600~699
乗用自動車550~59 及び 500~599
770~79 及び 700~799
特種用途自動車880~89 及び 800~899
大型特殊自動車990~99 及び 900~999
大型特殊自動車の内建設機械に該当するもの000~09 及び 000~099

 よく「3ナンバー」「4ナンバー」等と表現する事がありますが、分類番号の先頭の番号が由来です。最近では、分類番号の下二桁にアルファベットが表記されているのを見かけられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

希望番号で使用される番号が増えてきた為、数字が足りなくなってきたのが大きな理由です。アルファベットの内A・C・F・H・K・L・M・P・X・Yを増やす事でこの希望番号に対応しています。

○○ナンバー区分 
1ナンバー普通貨物車普通自動車のうち大型、または-中型の貨物自動車が適用され、貨物トラックや貨物バンがこの番号になります。
2ナンバー普通乗合車普通乗用自動車のうち乗車定員が11名以上の乗用車が適用され、大型のバスやマイクロバスがこの内に入ります。
3ナンバー普通乗用車普通乗用自動車のうち乗車定員が10名以下の乗用車が適用され、一般家庭の乗用車の内2,000㏄以上の車がこの番号になります。
4ナンバー
6ナンバー
小型貨物車・軽貨物車貨物自動車でかつ小型のもの、この場合1トン車や2トン車のトラックやそれに類するバン等が含まれます。
5ナンバー
7ナンバー
小型乗用車・軽乗用車普通乗用車自動車よりも小型のもの、自動車の大きさが全長4.7×全幅1.7×全高2.0m以下、もしくは排気量2,000㏄以下の車がこれに含まれます。
排気量の差で購入時の車の値段や自動車税が変わってきますので、3ナンバーや5ナンバーで高い車や安い車を見分けるのはここが理由となります。
8ナンバー特種用途自動車消防車や救急車等の一般には使われない車が含まれます。
9ナンバー大型特殊自動車除雪車などの大型作業の車がこのナンバーになります。
間の数字もありますが、三輪自動車で使われており、今では4ナンバー等に含まれますので、あまり使われなくなりました。
0ナンバー大型特殊自動車の建設機械大型特殊自動車の建設機械

○軽自動車の場合

4か6の場合軽貨物自動車と言われるものがこの番号を割り振られ、軽トラや軽バンが含まれます。
5か7の場合軽乗用自動車に該当し、一般家庭で使われる軽自動車を示します。

◇ひらがな

自家用さすせそ  たちつてと
なにぬねの  はひふほ
まみむめも  やゆ   らりるろ
貸渡 (レンタカー)われ
事業用あいうえ  かきくけこ  を
駐留軍人、軍属私用等EHKMTYよ

 上記の表を見て頂いて、一部のひらがなが無い事に気付きましたか?それは「お」「し」「へ」「ん」です。

 「お」は「あ」と視覚的に似ており判別が困難である事、また「を」と発音が似ている事が理由です。

 「し」は「死」を連想させる為、不吉というのが理由です。

 「へ」は「屁」を連想させイメージが悪いというのが理由です。

 「ん」は発音し辛い事が理由です。

◇一連指定番号

 ナンバープレートの中でも一番目立つのがこの一連指定番号ではないでしょうか。1~99-99まで有り、若い数字から順に払い出されていきます(これを一般払い出しと言います)。1999年に普通車に希望ナンバー制度が導入され、好きな番号を付ける事が出来るようになりました。軽自動車は2005年から導入されています。人気の高いナンバーは抽選により決定します。

 実は一連指定番号にも、ひらがなの「お・し・へ・ん」の様に使われていない番号があります。それは「42」と「49」です(欠番になるのは下二桁)。国土交通省や全国自動車標板協議会でも、その理由は不明で長い間慣例として欠番になってきました。駐留軍人軍属私用車両等のナンバーでも「13」が欠番になっている事から、42は「死に」49は「死苦または四苦」を連想させ、「13」についてはキリスト教にとって『13』が縁起の悪い数字だからでは無いかと言われています。

 なお、希望ナンバー制度には欠番が無いので、「42・49・13」いずれも希望すれば取得する事が可能です。

◇ナンバープレートの色

 自家用(レンタカー含む)と事業用とで色分けされています。

 自動車登録番号標の内、自家用は白地に緑文字、事業用は緑地に白文字になります。

 軽自動車は、自家用が黄色地に黒文字、事業用は黒字に黄色文字になります。

◇サイズ

 ナンバープレートには大別すると3種類のサイズがあります。

大型番号標縦220×横440㎜普通自動車の中でも、車両総重量8トン以上クラスの大型車に使われるナンバープレートです。
中型番号標縦165×横330㎜普通自動車、軽自動車等に使われているナンバープレートです。
一般的な家庭で使われる自動車は概ねこのサイズが使われます。
小型番号標縦125×横230㎜小型2輪や検査対象外の軽自動車に使われるナンバープレートです。

 最初に「大別すると」と起筆しましたが、上記以外にも原付バイク(125cc未満)のナンバープレートが存在します。原付バイクの場合は、地方自治体で発行する為、上記の標板種別(大型、中型、小型)には属しません。異形のご当地フプレート等もある事から、ここでは割愛致します。

◇封印

 封印はアルミ製のキャップで、自動車の後方ナンバープレートの左側のボルトに取付ける事が、道路運送車両法で定められています。

 運輸支局で正式に登録検査したナンバープレートである事の証であり、ナンバープレートの取り外しを防止し、また車両の盗難犯罪を防ぐ役割があります。その為、封印が取り外されていたり、破損している場合は、取り締まりの対象となりますので、その場合は登録を受けた運輸支局で再封印の手続きを取らなければいけません。

 また、軽自動車の場合は運輸支局で登録手続きをしない為、ナンバープレートに封印はありません。なお、封印のされていない自動車(軽自動車は除く)は公道を走る事ができません。

 封印の取付けは、執行官が車検証と車台番号、ナンバープレートを確認して、同一性が確認されてから、封印の作業をします。

 封印の表面には、運輸支局の刻印があります。大阪は「大阪」ですが、東京の場合は「東」になります。大阪が「大」では無いのは、大阪府の他に大分県があるので誤認を防ぐ為です。封印の刻印が一文字か二文字かは一文字目に同じ漢字が使用されているかどうかによります。ですので、山口県・山梨県・山形県も大阪と同じ理由で、二文字になります。

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●ナンバープレートの取付け基準

 以前は「番号を見やすい様に表示しなければならない」とだけで、明確な基準がありませんでしたが、2016年(平成28年)4月1日に法令が告示施行されて、現在ではナンバープレートの取り付け方と位置について明確化されています。

 最初にも起筆しましたが、ナンバープレートは個々の車両を識別する役割がある事から、高い視認性が求められます。一時期取り付けている車もあったナンバープレートカバーは、現在は透明でも禁止されています。その他にも以下の様な禁止事項があります。

 上記の禁止されている事は「見えやすい事」をクリアする為の基準です。これらを守らなければ、取り締まりを受ける事はもちろんですが、まず車検に通りません。通常、メーカーにより取付位置は決まっていますし、余計なオプションが付く事はありません。後付けでナンバープレートにフレームを付けたりした場合は、規定を満たさなくなる可能性があるので注意が必要です。

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●ナンバープレートの様式

 ナンバープレートには、3つの様式があります。

ペイント式一般的なナンバープレートの事を指します。
アルミの板に直接塗装されています。
字光式アルミの板にプラスチックの文字をはめ込んでいます。
専用の照明器具が必要です。
 
シート式図柄の入ったナンバープレートの事を指し、アルミの板にご当地の図柄などのデザインシートを貼っています。特殊な印刷を施したフィルムシートで、様々は図柄を実現し、対候性の高いシートで出来ています。
字光式のデザインナンバーはありません。
 

※記事中のナンバープレートはイメージであり、実際の寸法や各番号等の位置は実際の規定とは差異があります。

※シート式のナンバープレートは、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催を記念した特別仕様(図柄入り)ナンバープレートになります。国土交通省HPより引用

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●図柄の入ったナンバープレートとは

 最近はよく見かけるようになりましたが、ナンバープレートの中には図柄の入ったものがあります。この取り組みは2018(平成30)年10月からスターとしました。

 事業用にも図柄の入ったナンバープレートはありますが緑色の縁がつき、また軽自動車の事業用については頒布されていません。最近では東京オリンピックや大阪万博記念ナンバー等が記憶に新しいところではないでしょうか。

 全国共通の図柄もあれば、地方版図柄もあり、地域の風景や特色を図柄にする事で「走る広告塔」として地域の魅力を全国に発信しています。図柄入りナンバープレートには、「寄付金あり」と「寄付金なし」の2種類があります。

 寄付金ありと寄付金なしは色彩で区分し、寄付金ありはフルカラー、寄付金なしはモノトーンになっています。申込みの際に募集している寄付金は、テーマによって違いはありますが、主に交通改善や観光振興等の取り組みに活用されています。

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●交換制度(番号そのままでナンバープレートの様式だけ変更)

 ナンバープレートの交換は、移転登録や変更登録等による変更時やナンバープレートの紛失や盗難・毀搊した場合に限られていましたが、道路運送車両法が改正され、交換申請する事で同じ番号のまま、ペイント式ナンバーから字光式ナンバーへ、またはデザインナンバーから字光式ナンバーにと言った具合に、ナンバープレートの様式を変更する事が可能になりました。(一部変更不可の番号もある為確認が必要です)

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●軽自動車なのに白色のナンバープレート?

 軽自動車と言えば、ナンバープレートは黄色!周知の事実として多くの人に知れ渡っています。軽自動車とは、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2m以下、エンジン排気量660cc以下、定員4名以下、貨物積載量350kg以下の基準を全て満たす自動車の事を指します。

 黄色のナンバープレートになったのは1975年からで、当時ETCなど無かった高速道路等で係員が普通車両と軽自動車を見分け易い様にする為でした。1975年以前に遡れば白ナンバーの軽自動車も存在する事になりますが、ここで取り上げる「白ナンバーの軽自動車」は先ほど起筆した図柄の入ったナンバープレートに関係する話です。

 2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップの開催記念として特別仕様の白ナンバーが発行されました。軽自動車に装着できる白ナンバーという事で話題になりました(現在は申込み終了しています)。また2020年には、東京オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート」が発行されました。

 現在発行されている白ナンバーは地方版図柄入りナンバーと全国版図柄入りナンバープレートがあります。

国土交通省「全国版図柄入りナンバープレート」より

 自家用軽自動車には、黄色の枠がある為、真っ白という訳にはいきませんが、本来のオール黄色とは雰囲気が変わりますし、寄付金のテーマも「安全・安心で楽しいお出かけを通じて日本を元気にする取組」となっていますので、近い将来この図柄のナンバープレートを取り付けた車を街中で見かけるかも知れませんね。

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●希望ナンバーを申し込むには?

 新車でも中古車でも、登録を行う際に「希望ナンバーで登録したい」旨伝えておかないと、自動割り振りのナンバーになってしまいます。車の契約をする前に業者に希望ナンバーを忘れず伝えましょう。

 今すでにナンバーが付いているお車の場合は、業者に依頼して車を預ければ代行してもらえます。ご自身で登録する場合は、インターネットで登録する方法と、登録地の管轄の運輸支局に申込書を提出しに行く2種類の方法があります。

◇インターネットで申し込みを行う場合は、希望番号申込サービスに登録を行います。

 サイトで個人情報と車の情報を入力し希望番号の申請をします。

 https://www.kibou-number.jp/html/GCAA0101.html

 図柄ナンバーを申し込む場合は、こちらのサイトになります。

 https://www.graphic-number.jp/html/GKAA0101.html

 料金は先払いで、入金確認後運輸支局にナンバーが届くのを待つ事になりますが、この際、申請した情報を元にナンバーが準備されますので、もし車体ナンバーや登録者名が車検証と違う場合は希望ナンバーを受け取る事が出来ません。また支払った料金も返金されませんので、しっかりと確認する事が大切です。運輸支局で申し込む場合は窓口で申請を行います。

 希望番号の申請には1週間程度かかりますが、図柄ナンバーは少し長めに時間がかかりますので、早めにナンバープレートが必要な場合は、余裕を持って申請しましょう。

 手続きが完了すると、「希望番号予約済証」が届きます。希望番号予約済証に記載されている交付可能年月日から有効期限の期限内(1か月)に各種手続きを行い、車検証と予約済証を持ってナンバープレートの交付を受けるようにしましょう。

 当日は、運輸局で手数料納付書と番号変更の申請書に必要事項を記入して提出します。以前のナンバープレートは返却する必要がありますので局内で外し、局内に封印場がありますので、執行官に封印してもらいましょう。

 もし、古いナンバープレートを記念に持ち帰りたい時は、ナンバープレート返納する「廃板返納」窓口で、「記念所蔵ナンバー破壊(穴あけ)申込書」に記入して申請します。

 2017(平成29年)4月にラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレートの交付がスタートするに伴い、ナンバープレートの記念所蔵が法的に容認されました。これまでは、偽造ナンバーを防ぐ点からも記念所蔵が認められていませんでした。記念所蔵は通常のナンバープレートでもOKです。

 ただし、「自動車登録番号標(ナンバープレート)に一定の破壊措置を講じた時」という条件付きになります。この破壊措置とはズバリ!ナンバープレートに穴を開けてねという事です。封印をするボルトの位置に40㎜の穴を開けることになり、穴明け手数料も300円~500円程度必要になりますが、それでも愛車の思い出と共にナンバープレートが残る喜びには代えられませんね。

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●抽選ナンバー(抽選対象希望番号)について

 抽選ナンバー(抽選対象希望番号)とは、特に人気が高い為、申し込み後抽選になる番号の事を言います。また抽選対象希望番号は、自家用自動車に限られています。

 抽選は毎週1回月曜日に実施され、抽選に当たらなかった場合は申し込みはキャンセルされ、ナンバーの割り振りはありません、また料金も発生しません。

 抽選番号は予め決まっており、全国一律の13通り(1,7,8,88,333,555,777,888, 1111,3333,5555,7777,8888)の他に、特定地域名表示に限っては抽選対象希望番号が追加設定されています。詳しくはこちらへ

    ↓

https://www.n-p.or.jp/hope_number.html

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●ナンバープレートを変更しないといけない時はどんな時?

 ナンバープレートを変更しないといけない時、それはズバリ「引っ越し・転居で所在地が変わった時」と「事故等で、汚損・破損した場合や盗難・紛失の場合」です。

 特に引っ越し等で住所変更が発生した時は、事務的な手続きが多く面倒くさいとお感じになるかもしれませんが、ナンバープレートの変更登録の申請は、道路運送車両法で定められています。

 何より、ナンバープレートの役割・社会的機能を考えた時、いい加減であっていいはずがありません。

 ナンバープレートが付いているという事は「保安基準を満たしている、運転に用いて問題ない」「保管場所の取得証明等の行政手続きを履行している」「保険に加入している、納税している」事を証明しています。

 引っ越し等で変更が発生した時は、15日以内に変更後の保管場所の位置(居住地や駐車場の場所)を管轄する警察署に届けなければいけません。

15日以内に、

  1. 引っ越し後の所在地を管轄する警察署で車庫証明を発行してもらう。
  2. 車庫証明と車検証を持って、管轄の運輸支局や自動車検査登録事務所へ行き、車検証の住所変更手続きをする。
  3. 引っ越し後の住所を管轄する運輸支局等が変わる場合は、ナンバー変更を行う。

が、おおよその流れになります。

 なお、国土交通省では令和4年から、引っ越しに伴うユーザーの手続きの負担を軽減する為、オンラインで変更登録出来るシステムを導入しました。この特例制度により、ナンバープレートの交換は次の車検迄猶予される様になりました。車検と一緒にまとめて手続き出来れば、自分で警察署や運輸局に行く手間が省かれ、整備業者が事務手続きを代行してくれるので大変スムーズです。

 また、住所が変わる=ナンバープレートの手続きだけではなく、保険会社への連絡も忘れないようにしましょう。自賠責保険・任意保険共に契約している保険会社への連絡が必須です。

 任意保険は、車の車体番号とナンバー、それと名義人を元に契約します。ナンバーを変えた時に、任意保険のナンバーを変更しないと契約車両とみなされず万一の時に補償を受ける事が出来ない可能性があります。

【登録とナンバーの変更に必要な書類】

自動車検査証自動車の所有者や使用者が記されており、検査時点において保安基準を満たしている事を証明する公文書です。通常は車に積んでいますが、どうしても見つからない場合は再発行する必要があります。
委任状代理人に変更登録を任せた事を示す書類で、氏名及び住所、印鑑証明の取れている押印が必要になります。業者に任せる時には必要になります。
印鑑証明書委任状とセットになり、印鑑が本人のものである証明書になります。取得から3か月以内の書類が有効で、業者に任せる時には必要になります。
理由書紛失・盗難をした時に必要になる書類です。ナンバープレートが返却出来なくなった事を説明する書類で、盗難の場合は警察に届け出を出している必要があります。
住民票引っ越し等で住所が変わった場合に、使用者の住所が変わった事を示す必要がある為、車検証に記載されている住所から新しい住所が繋がっている事がわかる住民票が必要です。引っ越しを予定しているからと、住民票を移す前では住所変更は出来ません。
車庫証明書事前に警察で車庫証明書を発行してもらう必要があります。この際、車の情報を間違えて記入すると登録出来ず、車庫証明からやり直さないといけなくなるので中飛が必要です。
自動車税申告書毎年年5月頃に到着する自動車税納付書の届け先を申告する必要があります。申告は税事務所になりますが、登録と同じ運輸局に支所がありますので、登録と一緒に申告します。申告する住所は車検証の住所と別の場所にする事は出来ません。

国土交通省の特例措置に関する詳細はこちら

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001403890.pdf

 ナンバープレートを変更しないといけない時の2つ目は「事故等で、汚損・破損した場合や盗難・紛失の場合」です。

 事故等でナンバープレートが破損してしまった時は、前後2枚のナンバープレートを返納する事で同じナンバーを継続して使用する事が可能です。しかし、盗難や紛失等が原因の場合は、犯罪防止の為に新しいナンバーに変えなければいけません。