車検費用の相場や内訳ってどうなってるの?

門真市の車検費用は周辺地域より安い?

 車検と聞いて楽しい気持ちになる人はあまり居ないのではないでしょうか。普通は「あ~もう2年経ったのかぁ」「車何日くらい預けないといけないのかな?」「部品の交換とかで費用高くなっちゃうかな?」等、一般的には、車検にかかる費用や日数が気になるものです。

 それもそのはず、法定費用(車を所有する人全員に義務付けされている費用=国に納める)だけでも数万円(乗用車の場合)必要な上に、それが2年に一回やってくるとあっては楽しいはずありません。少しでも早く安く済ませたいと思うのが心情です。

 まずは門真市とその周辺の車検の価格相場について、その後車検に関する情報や価格、費用等について起筆していきたいと思います。

●門真市とその周辺の車検基本工賃価格の相場

 下表は、門真市を中心に調査を実施した結果(平均)になります。調査対象(チョイスしたお店)によって数値に差異が生じますので参考程度にご覧ください。なお、ガソリンスタンドと中古量販は1日車検に含んでいます。ディーラーは各国産自動車メーカーの平均価格になります。

軽自動車門真市守口市寝屋川市大東市
量販店38,500円43,800円43,800円43,800円
1日車検26,400円31,700円31,700円31,700円
整備工場48,400円50,700円53,200円52,200円
ディーラー68,200円68,200円68,200円68,200円
ユーザー車検10,000円10,000円10,000円10,000円
※ ユーザー車検は、ラインの利用料やテスター利用料のみ
普通車
(ミドルクラス)
門真市守口市寝屋川市大東市
量販店55,000円60,300円60,300円60,300円
1日車検33,000円38,300円38,300円38,300円
整備工場64,900円67,600円69,400円69,100円
ディーラー84,700円84,700円84,700円84,700円
ユーザー車検10,000円10,000円10,000円10,000円
※ ユーザー車検は、ラインの利用料やテスター利用料のみ

 この様に価格を比較してみると、門真市は周辺より少しだけ安い傾向にあります。最近では、働き方改革や業界の人手不足等から、以前は無料だったサービスが有料になったり、または廃止しているお店もあります。例えば、洗車や掃除等のサービスが無くなる、または有料になる。納車引取りから完全来店型になる等です。一般の整備工場では、以前と変わらない内容でサービスを行っている業者もありますが、いずれにしても、車検の金額だけではなく、サービスの内容等も併せて検討するのが良いのではないでしょうか。

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●車検が受けられる場所

 どこで車検を受けられるかについて以下にまとめました。車検を実施する事が出来るところを業態別にすると7タイプあります。業態と特徴は以下の通りです。

カー用品量販店オートバックスやイエローハットに代表されるカーショップを指します。
カーアクセサリーが欲しいなと思われた時に利用された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
全国展開している店も多く、気軽さから車検利用する人も多い為、日程に幾分か余裕が必要です。

大手中古車販売業者こちらも全国展開または地域展開している販売店が多く、TVCMもしている事からネームバリューは抜群です。
中古車販売のみならず、車検にも力を入れています。料金形態等は量販店と相似しています。

ガソリンスタンド1時間以内に終了するクイック車検や1日車検等を取扱っている事から、時間に余裕が無い人や安さだけを求めている人にとっては最適ですが、整備を必要とする場合には不安が残ります。
代車は無いか、あっても有料の店舗が大半です。

整備工場地域に根差した店が大半で、修理や車検等を専門に行っています。
普段から様々なメーカー・車種と接している事から、幅広くまた突出した技術力を持ち、安心出来る点では群を抜いています。
反面、料金等においては量販店やガソリンスタンド等より費用がかかる傾向にあります。

ディーラー各メーカーの自動車を専門に扱い、メーカーの基準に沿って部品の交換や点検を行います。
部品等も純正品を使用する為高額になりやすいですが、整備士は定期的にメーカーの研修等を受けていますので、整備の質は安定しています。

ユーザー車検自分で陸運局に車検を通しに行くこと事を「ユーザー車検」と呼びます。
「車検を通すだけ」の為、車がまだ新しい等整備の必要が無ければ一番安く済む車検方法ですが、検査ラインで整備が必要と指摘された場合は、再度出直すか、整備してくれるところを見つける等対応が必要になります。
陸運局に持ち込めるのは年末年始を除く平日のみになります。

代行業者ユーザーの代わりに陸運局に車を持ち込んで、車検を受ける部分のみを代行してくれる業者の事を指します。
ユーザ―車検したくても平日は時間が取れない人にとっては、ユーザー車検の次に費用がかからない車検方法になります。
しかし代行業者は基本整備は行わない為、検査ラインで引っ掛かった場合は、そのまま車を持ち帰って来る事になり、結果として二度手間になります。
代行業者のサービス内容は様々で業者によって大きく違う為、サービス内容を自身でよく確認しなければ、車検後の安全を確保する事は難しくなります。

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●価格に違いが生じる理由

 車検を受けられる場所について、何となくイメージして頂けたでしょうか?では次に「どうして車検は受けるところによって価格が違うのか?」についてまとめてみたいと思います。

 車検の気になる事上位に必ず上がってくる価格ですが、まずは各業態の特徴について、そしてその特徴と価格との関係性を起筆してみたいと思います。

カー用品量販店消耗品等は大量仕入の為安くなる事もあり、価格全体を見ても安い部類に入ります。
気軽に車検依頼しやすい点も高評ですが、持ち込みが基本になる為、納車や引取り等への対応は難しい場合が多く、また代車の用意は店舗により異なります。
代車が有料になる場合もある為、確認が必要です。

大手中古車販売業者基本料金だけ比較すると、量販店と大差はありませんが、追加整備等で若干高額になる傾向にあります。
本業が中古車の買い取り・販売の為、整備の質・安全を考えると、良質な中古車店を選ぶ事が大切です。

ガソリンスタンドクイック車検や1日車検等、早さや手軽さを標榜として車検を実施している店も少なくありません。
その為価格的には安さが目立ちます。
車が新しくあまり乗っていない場合等には良いのですが、整備が必要と感じる場合や、愛車と長くお付き合いされている方は、熟慮が必要かも知れません。

整備工場「車検が受けられる場所」でも起筆しましたが、整備を生業にしている事から、メーカー・車種等幅広く対応可能です。
技術面で安定しており、安心して車を預ける事が出来ますが、その分他と比べると少し高く感じるかもしれません。
車の事を相談するには良いパートナーになってくれるのではないでしょうか。代車の対応や納車・引取り等でも最も融通がきくのは整備工場になります。

ディーラーメーカーの自動車については知識も情報も豊富で、ディーラーならではの安心感があります。
車検においては、メーカーの基準に沿って実施する為、通常の車検時には行わない部品の交換等も発生し、車検費用は他と比べると高額になる傾向にあります。

ユーザー車検全て自分で行う為、最低費用(法定費用のみ)だけで済みますが、検査の結果不具合が見つかった場合は、整備を行う必要がある為、その分費用も時間も余計に発生する恐れがあります。

代行業者費用的には、ユーザー車検+代行手数料なので、ユーザー車検の次に安価になります。
ただし、検査で不具合が見つかった場合は、整備を行う必要がありますので、費用や時間が余計に発生する点では、ユーザー車検と同じです。

 その業態の成り立ちによって、いろいろな面で違いがみられます。最近では価格を抑える為にユーザー車検を利用する人も増えていますが、車は車検に通った=安心が確保されたわけではありません

 改正道路運送車両法(平成7年7月から施行)により、自動車の車検制度も改正されて、定期点検整備前でも受検出来るようになりました。これによって、ユーザーが簡単な点検をして(または点検をせずに)受検出来るユーザー車検や、これを代行する車検代行が急増しました。しかし、「定期点検整備前でも受検出来る」は「=定期点検整備を省略しても良い」ではありません。ユーザーはいずれ定期点検整備(法定点検)を行わなければなりませんし、車検代行が「定期点検整備付の車検業務」とは一線を画すものである事は、ユーザーがよく理解した上で利用するかどうか決める必要があります。

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●車検費用の内訳

 ここまでは、車検がどこで受けられて、どんな特徴があって、その特徴が価格とどの様な関係を気付いているのかについて述べてきました。では、実際に車検費用の内訳はどの様になっているのでしょうか?

車検費用の内訳は大きく分けて3つあります。

① 法定費用

税金や自賠責保険等。

国に支払う費用なので、どこで誰が車検を受けても必要です。
法定費用の内訳は、自賠責保険料、自動車重量税、印紙代になります。

料金一覧表」 より

② 整備費用

整備等に発生する部品代や工賃。

業者によって金額設定に変動があり、自動車の状態によっても変わってきます。部品交換が必要な場合は純正部品を使用するのか否かによっても価格が変わります。また大きな修理が必要、または修理箇所が多い等の場合は整備費用が高額になる可能性があります。

③ 検査費用

検査の受検にかかる費用。

認証工場の場合は、陸運局で車検を通す為の代行手数料、指定工場の場合は、検査を実施する検査費用が必要になります。

法定費用法定費用とは、「自賠責保険料」「自動車重量税」「登録・検査手数料(=印紙代・証紙代)」の3点を指します。
車を所有する全ての人に義務付けされているものなので、条件(重量や環境性能等)による差異を除いて、どこで車検を受けても金額は同じです。 

車検基本料車の基本点検技術料や、整備技術料、事務手数料等を指し、事業者によって金額が異なります。

整備費用車検を通す為に必要な費用の事で、車の状態によって費用は変わります
車検の検査基準に照らし合わせて、タイヤをローテーションさせる、劣化した部品を交換する等して費用が発生します。

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●車検費用を抑える為には

 ここまでの流れで、一番安いユーザー車検(普通車)でも50,000円近くは費用が発生する事をご理解頂けたでしょうか?ただここ迄読んで下さった方は気づいたのではないでしょうか。車検には、絶対必要なもの(法定費用)と、検討の余地があるもの(車検基本料と整備費用)に分けられるという事に。

 ここでお伝えしたい事は、お店の宣伝ではありません。車はお客様自身を、また大切なご家族を乗せて走っています。検査を受ける事に抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。費用について懐疑的に感じてらっしゃる方もおられると思います。それならより一層考えて頂きたいのです。「ご自身で車の様子を見る」という事を。まずは普段から小まめな点検整備を心掛け、少しずつやってみましょう。

 車検時に費用が高くなる一番の原因は、車検に合格する為の整備費用です。過去に明細書を見て「えっ・・・・」と思わず声が出てしまった方もおられるのではないでしょうか。その「えっ・・・・」の原因は、普段自分で点検する事で予防する事が出来ます。

 普段、点検整備をせずに乗りっぱなしにしているという事は、2年毎の車検時に様々な不具合が見つかる原因を自ら作っているのと同じです。早期発見していれば、安い部品交換で済むところを、放置した事によって、高額な部品交換が必要になってしまう事があります。過剰整備は不要ですが、日頃から小まめな点検整備を行い、故障等が発生する前の予防整備を大切にしましょう。適度に点検整備を行い、大切に扱う事によって長く愛車に乗って頂けますし、結果的には費用を抑える事が出来ます。

 以下は国土交通省のホームページに掲載されている「点検整備の必要性・重要性」になります。

https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-1/

点検整備の重要性について、またエンジンオイルやバッテリ液の量、点検しないとどうなるの?等も掲載されていますので、是非ご一読ください。

また、こちらには、どんなところをチェックしたらよいのか「日常点検項目チェックリスト」として一覧になっていますので、是非ともご活用下さい。

https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/images/t_howto.pdf

こちらは全部で26ページありますので、抜粋して掲載いたします。

出典:国土交通省 自動車の点検整備「日常点検のやり方
出典:国土交通省 自動車の点検整備「日常点検項目チェックシート

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●まとめ

 車検は2年に1回やってきて、比較的大きな出費になります。出来るだけ抑えたいと思うのは当たり前の事です。新車から購入された方等は、ユーザー車検等も利用しながら、上手にお車と付き合っていかれたら良いと思います。ただ時間の経過と共に車は必ず劣化していきます。お車の使用に応じた保守管理が大切である事をご理解頂き、費用を抑える事も大切ですが、最低限必要な整備はきっちりと行い、ポイントを抑えて賢く車検と付き合って頂きたいと思います。